東京・横浜のリノベーションならエココ コラム 断熱のプロが教える!!効果を最大限にする、吹付け断熱の施工ポイント

リノベーションコラム

公開日:2019.01.22

断熱のプロが教える!!効果を最大限にする、吹付け断熱の施工ポイント

断熱のプロが教える!!効果を最大限にする、吹付け断熱の施工ポイント

中古マンションの断熱性・気密性をアップさせるメリットがたくさんの硬質ウレタンフォームですが、正しい施工方法で行わなければ、せっかくの効果も薄れてしまいます。そこで、吹付け断熱を行う際に注意しておくべき施工のポイントを見ていきましょう!
目次

住戸の位置はどこ?マンションにおける断熱の施工ポイント

集合住宅であるマンションは、いくつもの住戸が“縦”と“横”に並んでいるスタイルです。マンション全体で見たときに、住戸の位置によって断熱が必要な面が違っています。断熱施工をするときには、位置関係による住戸の特性を理解しておくことが大事です。

外気と直接触れ合う確率が高い位置は注意

最も上に位置している住戸の「最上階」、隣に住戸がない「角部屋」、下部分が駐車場やエントランスなど「下階に住戸がない部屋」など、建物の端に位置している部分は、室内の熱環境が外気の影響を受けやすく、冷暖房効率が低くなる傾向にあります。

太陽の光を受けやすい『最上階』

マンションでは、開放感のある眺望や日当たりの良さが注目され、最上階が人気の傾向にありますよね。窓から射しこむ光の恩恵を受けられるので、他の位置の住戸と比べると、冬は暖かさを感じやすい快適な部屋になりそうです。 ただ、注意したいのは夏。暖気を遮ってくれる住戸がなく、一日中太陽熱を受けている屋上の下にあるのが最上階。直に、熱気が伝わってくるイメージです。直射日光を天井内部で断熱しないと、室温があがりやすくなるでしょう。特に夜間は、昼間の熱射で温められたコンクリートが室内側にも蓄えた熱を放出します。最上階では、空気がモワッとするような感じを受けることがありますが、天井面の断熱が十分でないことが原因のことが多いです。 また、1階や2階といった低層階の住戸と比べると、太陽との距離も近い部屋。外気の影響を受けにくくするためには、部屋から見て「天井面」と「壁面」への断熱対策が有効です。

隣に住戸がない『角部屋』

隣に住戸がない角部屋も、マンションでは人気が高いですよね。片側のどちらかには住戸が接しおらず、窓の数が増えるのが注目ポイントでしょう。それに、両側が住戸で挟まれているよりも、なんとなく開放感があるというのも関心が集まる点かもしれませんね。 しかし、“断熱”というスタンスで考えると上下左右を住戸で囲まれている中住戸よりも断熱性は低め。角部屋は、ほかの住戸の断熱代わりになっている住戸なので、夏も冬も外気の影響を受けやすくなっています。外気と接する三方向の壁内部に断熱材を入れるといいでしょう。また、熱の逃げ口・侵入口をなってしまうのが窓です。窓の多い角部屋は、壁面への断熱と合わせて、窓の断熱もセットで考えましょう。

下部分が駐車場やエントランスなど「下階に住戸がない部屋」

下階が駐車場やエントランスになっている最下階の住戸は、下からの冷気の影響を受けやすい住戸です。そのため、断熱対策がきちんと施されているマンションでは、すでに床下や下階とのコンクリートスラブが断熱材で配慮されているかもしれません。しかし、しっかりした断熱対策が行われていないと、特に冬場には下からくる冷気に寒さを感じることもあるでしょう。 下階に住戸がない部屋で断熱を行う際には、床の断熱がポイントになります。 マンションでは、床のRCスラブに吹付け断熱をした後に二重床を組むのは厳しいため、床下に断熱パネルを敷きこむ対策がいいでしょう。マンションの構造によっては1階が駐車場、2階が最下階ということもあるため、「下に住戸がない」のであれば断熱対策で下からの冷気をカットした方が良さそうです。

断熱材を吹き付ける厚みは確保されているか

どのくらいの断熱性能があるかは、断熱材を吹付けたときの“厚み”と“熱伝導率”によって決まります。熱の伝わりやすさを表わす単位である熱伝導率の数値が、小さければ小さいほど断熱性能に優れています。 ただ、南北に長い日本は、北と南では気候が違っているもの。その地域に応じて、住まいに求められる熱伝導率の基準も異なります。エリアごとに基準になっている熱伝導率に従い、しっかりとした厚みで断熱材を吹き付けることが断熱効果を高めるカギと言えるでしょう。 エココは、吹付け断熱のノウハウを深く知っている腕の高い専門業者が携わります。ピンを指して断熱の厚みを確認して施工、さらに専門業者と現場監督でダブルチェックをするので安心です。

ヒートブリッジをカバーしているか

マンションの断熱工事について調べる中で、「ヒートブリッジ」「熱橋」という言葉をお聞きになったことがあるかもしれません。 床スラブ、梁、柱、バルコニーなど、外気と接触するコンクリート部分は、「外から内」「内から外」と熱の伝導が起こりやすくなっています。この熱が伝わってしまうところのことを「ヒートブリッジ」や「熱橋」といいます。 熱の往来を食い止めるには、断熱材を折り返して施工し、熱橋を封じることが重要です。 マンションの断熱のベースは、外気の影響を受けやすい部分へ断熱材を施すこと。そこでポイントとなるのが、ヒートブリッジ(熱橋)がカバーされているかどうかです。 エココでは、床スラブ、梁、柱、バルコニーなど、熱橋となりやすい部分には必ず断熱材を折返して吹き付け、ヒートブリッジをカバーしているので断熱性が高まります。

まとめ

断熱性を高めるため、マンションに吹き付け断熱材を施工するのは効果的です。ただ、「隙間の無いこと」「断熱材の厚み」「ヒートブリッジのカバー」など、技術力の高さが求められる工事。 マンションの構造上の特性や住戸の位置を理解し、正しい施工で快適な住まいを手にいれましょう。
この記事を書いた人
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エココ 遠藤
リノベーションデザイナー
"たくさんお話をすることで、本当に作りたい住まいが見えてくる"をモットーに多数のリノベーションを手掛けてきました。
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