リノベーションコラム
リノベーションで考えたいトイレのこと
自由に設計ができるリノベーションで、『うちは、トイレに一番こだわっています!』という方はあまりいませんよね。『トイレなんてどれも同じですよね?お任せします!』とお考えの方、少しお待ちください。
今までは便器、タンクを組み合わせて使う組み合わせ型が主流でしたが、タンク一体型トイレ、タンクレストイレが取り入れられるようになったり、メーカーでも様々なトイレが販売されています。
トイレとリノベーションをうまく組み合わせて考えれば、空間の有効利用にも一役買いますよ!
今回はトイレについて深く考えてみたいと思います!
洋式トイレには、タンクレス・タンク一体型・組み合わせ型の3種類があります。
現在一番普及しているのが組み合わせ型になりますが、ライフスタイルやご希望に合わせて最適なものを選べます。
タンクレストイレはその名の通り、水を貯めておくタンクが全くないトイレです。水を貯めずにどうやって流すの?と思われる方も多いですが、タンクレストイレはトイレと水道管を直接つなぎ、水圧で水を流します。
コンパクトですっきりとしているので、狭いトイレでも使えます。
30万円~(定価)
タンク一体型はトイレ便器+便座+タンクが一体化しているトイレです。
ご希望により、手洗い付きが選べます。
25~30万円(定価)
家庭での使用率が一番高いトイレです。トイレ便器+便座+タンクがそれぞれ独立しています。タンクがある分3種類のトイレの中で一番奥行きがあります。
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20~30万円(定価)
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居住空間が限られている場合、トイレを狭くして、リビングを広くしたい!というご要望も多くあります。トイレの最低限の広さってご存知ですか?
『人ひとり+トイレの奥行』の長さが最低限と思われがちですが、実はトイレに座るときに人は前かがみになります。そのため、前にある程度のゆとりが必要になってきます。
奥行きが72cmのトイレの場合は、トイレの前に40cm以上の広さが必要になりますので、
75cm×122cmくらいがトイレの最低限の広さといえるでしょう。
タンク式やタンク一体型のトイレは、手洗い器付きのタンクを選択することもできますが、手洗い器なしのタンク式トイレや、タンクレスのトイレを取り付ける際に必要となるのが手洗い器です。
トイレの手洗い器の種類は、トイレスペースの広さに関わってきます。
トイレの横(長手)の壁に手洗い器を付ける場合、薄型の手洗い器(奥行き15~20cm程度)ではトイレ空間の幅は少なくとも80~90cm、奥行きのある洗面ボウルや、キャビネット付きの手洗い器(奥行き25~35cm程度)では、トイレ空間の幅は少なくとも90~120cm必要です。隣室との壁が厚い場合は埋め込み型の手洗い器で、トイレスペース内の出っ張りを抑えることができます。
トイレの正面に手洗い器を取り付ける場合、膝周りに余裕が必要なので、トイレの空間の長手方向は160cm以上あるのが望ましいといえます。
取付けの費用は、洗面ボウル自体の価格と、付随する工事内容によって変わりますが、シンプルな手洗い器の取付けは、工事費を含めて6万円前後~可能です。
手洗い器の仕様によって、カウンターや収納キャビネットが追加されたり、自動水栓のための電気工事や、埋め込み設置のための工事費が追加されることがあります。
手洗い器取付け工事の多くが商品と工事費で10~25万円程度になります。
マンションのリノベーションでは、トイレの機種選びと排水方法に注意が必要です。リノベーションをプランするときに抑えておくべきポイントを確認していきましょう。
目次
1.洋式トイレの種類と費用、メリット・デメリット

タンクレストイレ

費用

メリット
・すっきりとしたデザインで掃除がしやすい ・タンクがないため、トイレの壁にピタッとくっつき、奥行きが狭いためすっきりしている。 ・トイレスペースを最小限に抑えられるデメリット
・他のトイレと比べて定価が高くなる ・値引き率が低い ・便器、便座一体型なので、ウォシュレットが壊れた場合トイレごと交換になる場合があるタンク一体型トイレ

費用

メリット
・本体に凹凸がすくなく、掃除がしやすい ・タンクが下方に付いているデザインが多く、背中まわりがスッキリしている。 ・タンクレス型に比べて価格が安いデメリット
・タンクレス型に比べて本体が大きい ・便器、便座一体型なので、ウォシュレットが壊れた場合トイレごと交換になる場合がある組み合わせトイレ

費用

メリット
・定価が安い ・便器+便座+タンクの組み合わせなので、ウォシュレットなどの付属品が故障した場合も故障したものだけ取り換えるだけでいい。 ・値引き率が高いデメリット
・凹凸がある造りが多く、機種によってはお掃除が大変 ・タンクが便座の後方にあるため、トイレ室内に奥行きが必要2.トイレの最低限の広さ

3.快適なトイレの広さ
トイレの前の空間の最低寸法は40cmですが、これはあくまで最低限の広さになりますので、実際の空間で体験すると、圧迫感を感じたり、背の高い方は膝周りが窮屈に感じられるかもしれません。 そのため、快適なトイレ空間とするためには、トイレ先端から壁(ドア)まで45~50cm程度のスペースを確保することをおすすめしています。4.トイレの節水効果比較
家族が増えるほど、トイレの水使用量が気になりますよね。 タンク式のほうが水道代がかかる!最新のトイレのほうが節水効果がある! よく言われていることですが本当でしょうか。 実はメーカーにもよりますが、節水トイレといわれているものは、タンクレスやタンク式にかかわらず流すのに使う水の量は同じなのです! ただ、タンクの上に手洗い器がついている場合は手を洗った水を再利用することができるので、別で手洗い器を付けるよりも使う水の量は少なくなります。 日本衛生設備機器工業会は、洗浄水量6リットル以下のトイレを節水トイレと定義していましたが、近年はより洗浄水量を抑えた最新式のトイレが「超節水トイレ」としてタンクレスもタンク式も販売されていますので、より新しい商品のほうが節水効果は高い事が多いです。5.手洗い器を付けるために必要な広さと費用

6.マンションリノベーションでトイレを設置する時の注意点
