東京・横浜のリノベーションならエココ コラム パッシブデザインの考え方と手法

リノベーションコラム

公開日:2018.01.15

パッシブデザインの考え方と手法

パッシブデザインの考え方と手法

エココでは、デザイン・プランニングをする時に、特にお客さまに強く言うわけではないのですが、「パッシブデザイン」という考えをベースにしています。 パッシブデザインってなに?と思われる方も多いのではないでしょうか。 太陽光や風などの自然エネルギーを利用して、快適な住まいづくりをしようとする設計や手法の意味でつかわれるパッシブデザイン。 確かにあまりメジャーな言葉ではないのですが、これからのリノベーションや、リフォームにはとても大切なことですので、是非知っていただきたいです! ご家族にも、安全。地球にも安全。そして、お財布にもやさしい。そして、ぬくもりのあるデザイン。 パッシブデザインの考え方や工法をまとめてみました。 是非安心・安全・快適なリノベーションの参考にしてみてくださいね。
目次

パッシブデザインのパッシブとは?

自然エネルギーを利用したパッシブデザインは気持ちのよい住まいとなります

→この事例の写真をもっと見る パッシブ(passive)と調べてみますと、「受動性の、受身の、消極的な」という言葉に訳されます。 一方、パッシブの反対語は「自分から進んで働きかける、活動的、積極的」の意味のアクティブ(active)という言葉になります。 こう比べると、パッシブのほうがなんだかマイナスな言葉のように感じてしまうのですが、太陽光や風などの自然エネルギーを「受動的」に利用をして、快適な住まいづくりをするという意味合いで使われています。

住まいのパッシブデザイン

冬の寒い日や、夏の暑い日、エアコンやストーブなどの機械を使って、室内の温度調整をすることがありますよね。 パッシブデザインとは、そういった機械の仕様を極力おさえて、スケルトンの段階や、リノベーションの段階で、工夫をすることで、建物内の熱や空気の流れをコントロールし、室内の温度調整を整え快適な住まいを作る手法です。

エココのパッシブデザイン

エココでは、住まいの造りや材料などの工夫によって、太陽の光、熱、風といった自然の恵みを上手に取り入れることで、エアコンなどの機器をなるべく使わず快適に暮らせる住まいづくりを提案しています。 メリットとしては、エアコンを使う際に排出される地球温暖化の原因といわれている温室効果ガスの排出をおさえれるので、地球にやさしいです。 そして、電力の仕様をおさえれるので、電気代の節約にもなります。 また、自然素材を使ってできるので、安全で快適な住まい作りができます。 地球にも、お財布にも、そして家族の健康にも優しいのがエココのパッシブデザインの考え方です。

エココのパッシブデザイン手法

それでは自然エネルギーを使ってどのようにパッシブデザインを取り入れればいいのでしょうか。

手法1.自然の光を取り入れる

採光窓は外の光を取り入れます

採光窓や、ガラスブロックで外からの太陽光を取り入れることが可能です。 ただ、マンションでは部屋の位置によっては、光が行き届かない場所もありますので、可動間仕切りを使い、部屋の奥まで光が届くように調整をします。 午前中からお昼にかけては、電気を使わなくても十分な光がお部屋に入り、室内の作業も気になりません。 電気代の節約にもなりますね。 ※お部屋の位置により、十分に光を取り入れることが出来ない場合もあります。

手法2.熱を入れない・出さない

お部屋全体の断熱は、パッシブデザインにとってとても重要です。 一階、角部屋、最上階など住まいの位置に合わせて断熱のご提案をします。 熱交換換気扇は、換気中の熱の出入りを防ぎ、冷房や暖房の効果の持続を長くします。 上記は一般換気の場合と、熱交換換気扇を使った場合の温度の差の違いを実験したものです。 換気をすると、熱も一緒に外へ逃げてしまうのですが、熱交換換気扇の場合は換気で逃げる熱エネルギーをおさえていることがわかります。 お部屋全体の温度も均一に保たれていることがわかりますね。 外気に触れる窓付近も、断熱の工夫が必要です。 窓のガラスやアルミサッシ部分は、冬はとても冷たく、夏は逆にとても熱くなります。

インナーサッシ

インナーサッシ(二重窓)は窓が二重になっていることで、窓廻りの熱の出入りを防ぎます。 窓と窓の間に熱を貯めこみ、部屋に直接伝わらないので、夏の場合、普通の窓が太陽からの日射熱が88%なのに対し、 インナーサッシでは39%までに抑えられます。防音効果もありますので、小さなお子様のいるご家庭やピアノを使いたいお家にもうれしいですね。 ※規約上可能であればサッシやガラスの交換を行うこともできます。 →外壁面吹付け断熱 →一階の方におすすめ!床下断熱 →防音・結露対策・断熱に効果テキメン!インナーサッシ

手法3.風通しがいいこと

お部屋の中の風通しがいいと、夏は涼しく感じます。 お掃除のときにも、埃が外に出されて、お掃除が楽になりますね。 窓から風を取り入れ、ドアから風が出ていく工夫をします。 マンションの部屋の向きを確認し、自然換気ができるように間取りやプランを工夫したり、開閉できる遮光ドアやルーバ建具を取り入れます。 開閉できる室内窓を取り換える事で、部屋の風が通り抜ける工夫をします。 高効率熱交換型換気扇や、24時間換気機能のある浴室換気扇などを使えば、24時間風の流れを確保することもできます。 →採光と通風に!室内窓

手法4.自然素材、健康建材で調温・調湿

壁や床材にも素材を選ぶことで断熱や調温の効果があります。 自然素材なので、シックハウス症候群の心配もなく、安心してご使用いただけます。

珪藻土壁

珪藻土の一粒一粒には、たくさんの小さな穴があり、そこに水分を貯めておくことが出来ます。 部屋の状態に合わせて水分を吸ったり放出したりとお部屋の温度調整や湿気対策になります。 水分だけてなく、匂いも吸い取ってくれるので、ペットのいるご家庭にもおすすめです。 漆喰も珪藻土と同じく、お部屋の調温効果や、湿度調整をしてくれます。 カビの発生も少なく、漆喰は固まり、耐久性に優れています。 無垢の木材も細かなすき間があり、水分を吸ったり排出したりすることで、お部屋の調温を行います。 その他にも、調温クロスや、エコカラットといった調温・消臭機能のある建材を取り入れることもできます。 →珪藻土 →カラー珪藻土

手法5.省エネルギーであること

すべて自然素材を使って、完全にパッシブデザインの考えを取り入れようとしても、なかなか難しく、 やはり、エアコンや暖房器具などの設備機器を買う必要もありますよね。その場合は是非、省エネタイプのものを選びましょう。 そうすることで、節約をすることが出来ます。 照明機器は省エネ効果のあるLEDを使用ください。 エコジョーズなどの省エネ給湯器を使用する。省エネエアコン省エネウォシュレットなど、省エネ機器をお勧めします。 →省エネLEDダウンライト

まとめ

今回は、パッシブデザインとは、何か。そしてエココでの取り組み、パッシブデザインの手法についてまとめました。 節約や省エネを考えることは、家計にも、地球環境にもとてもよいことです。 エココでは有料の省エネ診断も行っておりますのでリノベーションの際に気になるようでしたら、ご活用ください! 自然エネルギーをうまく利用し、節約上手な住まいにしてみたいものですね。
この記事を書いた人
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エココ 遠藤
リノベーションデザイナー
"たくさんお話をすることで、本当に作りたい住まいが見えてくる"をモットーに多数のリノベーションを手掛けてきました。
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